最高のインターネットと文脈の破片たち
この記事は KMC Advent Calendar 2019 - Adventar の13日目の記事です。
前日の記事は zeke さんの EDPC A~M問題についての備忘録 - Qiita でした。
ところでこの記事は怪文書の類の記事なので、 怪文書に慣れていない人は明日の Strelka さんの 闇鍋をした話 - strelka_dogのブログ を読みましょう!
はじめに
「最高のインターネットは文脈の破片たちから形成される」
これはとある人物のインターネット上での呟きです。 これについて述べることは無粋な行為なのですが、ここではあえてその禁忌を犯してみましょう。
みなさんは、インターネットに疲れていませんか。 「○○がxxしたから嫌だった」「○○がxxしてるwww」「xxするなんて信じられません!」「バカはすぐxxする」のような呟き・投稿、 こういう悪い感情の共有は巷に溢れていて、気を付けていないといつの間にか摂取してしまい、精神が徐々に疲弊していきます。
また逆に、「○○がxxだったから嬉しい!」「○○がxxしてくれた!」「xxするの最高!」「天才はxxしている」のように、良い感情の共有も溢れています。 これらは悪い感情よりは精神への影響は少ないのですが、これも他人への劣等感が少しずつ刺激され、精神を疲弊させる原因の一つとなります。
上記をまとめると、インターネットでの感情の共有が精神を疲弊させているのではないか、という考えが導かれます。 「最高のインターネットは文脈の破片たちから形成される」とはつまり、精神を疲弊させない「最高のインターネット」は、 感情を抜き取りただフォーマットに沿った事実だけが次々と投稿される「文脈の破片」から形成される、ということを述べているのだと私は解釈しました (この解釈は私個人によるものであり、当然「最高のインターネットは文脈の破片たちから形成される」と考えた人物の解釈とは異なる可能性が大いにありますので予め断っておきます)。
#kashi-tweet
ここからは文脈の破片たちから構成されるインターネットを紹介します。
#kashi-tweet
は、KMCのSlackのチャンネルの一つで、その名の通り歌詞ツイ(歌詞の一部を投稿すること)だけが流れます。
このチャンネルは2016年11月5日に突如現れ、今日まで寂れることなく残っています。
#go-go-575
#go-go-575
も、KMCのSlackのチャンネルの一つで、その名の通り575(≒川柳)だけが投稿されます。
このチャンネルは2015年3月3日に現れ、今日まで残っています。
Nuita
部員が作成したNuita というSNSがあります。 このサービスの内容について言及するのは不適切な気がするので、以下の記事を読んでください。
#飛ぶことは救いではない
文脈の破片を投稿するのが上手な人が居て、その人が文脈の破片を投稿するのでそれを愛であっていました。
この文脈の破片は質が高く、昨年の夏コミで本にして出しました。 現在Boothで公開中です ( 飛ぶことは救いではない合同誌 - tobusuku - BOOTH )。
応用
折角なので現実のインターネットに応用してみましょう。 今回はTwitterを「漢字の破片だけが流れるSNS」に改造してみます。
5秒で思いつく以下のjsを実行します。
setInterval(()=> document.querySelectorAll("p.tweet-text").forEach(x=>x.innerText = (x.innerText.match(/[一-龠]/g) || []).join("")),1000)
精神に悪影響を及ぼしやすかったあのTwitterが、文脈の破片を紡ぐ最高のインターネットへと華麗に変身しました! やったね!
さいごに
明日の記事は Strelka さんの 闇鍋をした話 - strelka_dogのブログ です。たのしみ!